コストパフォーマンス略して“コスパ”という言葉はすでに市民権を得て長い年月が経っています。最近ではタイムパフォーマンス略して“タイパ”という言葉も登場し、時間もお金もいかに効率よく活用して行けるか? という点が重視される社会となりました。
これは時代の流れですので歓迎する部分もあると言えますが、保険と言う商品に限って言えばコスパだけを重視して考えた場合、必要な保障まで手放してしまう可能性があるのです。
そこで今回のコラムでは“コスパ”だけで保険を考えた場合を想定するとどうなるか? を解説して行きます。ぜひ最後までお付き合いください。
コスパに優れた保険は何か?
“コスパ”だけを考えた場合、少ない保険料で大きな保障を得られる保険がベストと言えます。また、発生する可能性の高いものに掛ける保険=保険料も高いという考えになるため、「発生する可能性が出来るだけ低く、尚且つ少ない保険料で大きな保障」を得られる保険は最もコスパに優れているわけです。
以上を踏まえて一般的な保険料を見て行くとどうなるでしょう?
1.木造で建坪40坪ほどの住宅が対象の火災保険&地震保険=5年一括で45万円ほどです。
2.家族で乗るミニバンに車両保険を150万円ほど付けて、対人対物人身傷害なども付けると1年で7万円ほどです(20等級を想定しています)
3.40歳の男性が亡くなってしまった場合に1000万円出る保険に10年間だけ加入した場合は月々2000円弱です
4.40歳の男性が入院した際に一日1万円出る保険に終身加入した場合は月々5000円弱です。
5.40歳の男性がガンになってしまった際に100万円出る保険に終身加入した場合は月々4000円弱です。
5つほど例を上げて見ましたが、皆さんはどの保険が一番コスパに優れていると思いますか?
個人的な考えにはなりますが、上記の中で最もコスパに優れた保険は、3番の1000万円出る死亡保険です。単純に保険料が一番安く、支払われる保険料も1000万円と高額で、尚且つ40歳男性が10年以内に亡くなる可能性は低いと考えるからです。
逆に5番のガン保険や1番の火災保険などはコスパだけで見た場合悪いと言えます。なぜかと言うと、火災保険は台風でも使えますので毎年のように給付の可能性がありますし、ガンは2人に1人が罹患すると言われているからです。
発生する可能性の高い物を保険でカヴァーするのは“コスパ”が悪いという理論だと、上記2つはコスパ最悪となってしまいます。しかも、保険料はそれなりに高いですね。
じゃあ火災保険とガン保険はいらないの?
コスパ理論で言うと不要な保険は多く存在することが分かります。しかし、本当に不要と言えるでしょうか? 確かに火災保険は毎年のように改定があり値上がりしています。ただ、無保険で持ち家に住み続ける方は極めて少ないと言えます。そもそも、住宅ローンを組んだ場合は火災保険の加入が必須です。
次にガン保険ですが、これもコスパ理論では不要です。しかし、働き盛りの40代が万一ガンになってしまったら、生活・治療費はどうしたらよいでしょう? 傷病手当や高額療養費と言った公的保険制度も活用できますが、足りない部分は出てきてしまいます。そこを補うのが民間保険の役目であると考えます。
他方、コスパが良いとされる10年間だけの保険は「10年間だけ」はコスパが良いです。その後の更新は保険料が上がりますし、何より体の状況によっては更新が出来ない商品もありますので注意が必要です。
保険はどうやって選ぶのか?
自動車を購入された方で「車買ったけど自動車保険はまだいいかな…」と思う方は少ないでしょう。万一事故を起こしてしまった時のことを考えると、納車当日から保険に加入するべきですね。
この考えと同じことは他の保険にも言えます。要するに、『今必要な保険だけに加入する』ことが真の“コスパ”に優れた保険加入方法と言えるのではないでしょうか。
逆に自身が必要性を感じていない場合は、保険屋さんに勧められても断ればよいのです。ただし、今必要であるか否か? を一般の方が判断することは難しいことかもしれません。そんな時はぜひ我々アローズまでご相談ください。
まずはあなたの感じる不安やリスクをお聞きし、ご意向やご要望に合ったプランを提案いたします。
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