イールドカーブコントロールって何?

新年度がスタートし、日銀総裁が植田氏へ交代となりました。前総裁である黒田氏がスタートしたイールドカーブコントロール(YCC)をいつ修正するのか? ということに市場の注目が集まっています。

「日銀の政策変更ってすぐに私たちに影響あるの?」と思われるかもしれませんが、YCCが修正された場合は多くの方の生活に影響を与えるのです。生活に影響を与えるかもしれないYCCとは一体どんな政策で、いつ頃修正されるのか? 詳しく見て行きましょう。

イールドカーブコントロールとは?

日銀は、長期金利をコントロールするために、イールドカーブコントロールという政策を行っています。具体的には、市場での国債の買い入れ・売却を通じて、長期金利を一定の範囲内に維持するように調整しています。これにより、市場において長期金利が急激に上昇することを防止し、経済に安定性をもたらすことを目的としています。

長期金利とは10年国債の利回りを差しますが、住宅ローンを始めとした様々な貸出金利が指標とする数字です。景気が悪くお金の循環がうまく行かない日本は貸出金利を下げることでお金を借りる人を増やし、経済を活性化させようとしたわけです。

イールドカーブコントロールは、2016年9月に日銀が発表した新たな金融政策の一環としてスタートしました。当初は、長期金利を0%前後に維持するという方針が示されていましたが、その後は0%前後から緩やかに変動するように方針が転換され、2022年12月には0.5%までを許容範囲とするよう転換されました。

イールドカーブコントロールの終了時期については、日銀自身も明確な時期を示していませんが、一定の見通しがあります。具体的には、日銀はインフレ目標を2%に定めていますが、現在の物価上昇率はそれに届いていません。そのため、インフレ目標に達成するまでイールドカーブコントロールを維持するという方針を示しており、しばらくは続くと考えられています。

イールドカーブコントロールが修正されるとどうなるか?

日銀のイールドカーブコントロールが修正されると、金融市場はどうなるのでしょうか?

市場がどのように反応するかは予想が難しいところですが、以下に考えられるシナリオをいくつか紹介します。

一つ目のシナリオは、長期金利が急騰し、債券価格が下落することです。長期金利が上がることで、住宅ローンなどの借入コストが増加するため、借り手にとっては不利な環境となります。また、債券価格が下落することで、保有している債券の価値が減少することになります。これにより、保有している債券の評価損が発生する可能性があります。

二つ目のシナリオは、株価の下落です。長期金利が上昇すると、企業の借入も鈍化し新事業への投資も控えめになる傾向があるため、株価が下落する可能性があります。特に、配当利回りが低い株式や成長株など、将来のキャッシュフローが大きく評価される株式は、金利上昇に敏感に反応することが知られています。

三つ目のシナリオは、円高になることです。長期金利が上昇することで、外国からの資金が流入しやすくなるため、円高になる可能性があります。円高になることで、輸出企業などにとっては不利な環境となります。

以上のように、イールドカーブコントロールが修正されることで、金融市場には様々な影響が生じる可能性があります。

ただし、市場がどのように反応するかは予測が難しいため、投資家はあくまで冷静な判断が求められます。

植田総裁がいつ政策修正に舵を切るかは分かりませんが、特に住宅ローンをこれから借りる方・すでに借りている方、外貨預金・株式・債券をお持ちの方は、政策修正の影響を受けやすいといえますので、注意深く政策を見守る必要があると言えるでしょう。

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