金の価格が高騰しています。地金大手の田中貴金属工業によると2023年6月17日、金の店頭販売価格が1グラム当たり9,876円に設定されたそうです。これまでの最高価格は2023年5月4日の9,821円だそうですので、約1か月半ぶりに最高価格更新となりました。
金は米ドルで取引されるものですので、今回の高騰は円安の影響によるものですが、最高価格更新などと聞くと興味を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は「金」へ投資するメリットとデメリットについて解説して行きます。
「金」へ投資するメリットは?
金は、他の資産と比較して安定した価値を持っています。歴史的に見ても、経済の変動やインフレにもかかわらず、金の価値は安定しています。したがって、金を投資することで、将来の価値の保全が期待できます。
また、金は株式や債券などの金融商品とは異なり、経済の変動や政治的なリスクに対して相対的に安定しています。よく「有事の金」とも言われますが長期的に保有する資産としては高い信頼性を有しています。したがって、投資ポートフォリオに金を組み込むことで、リスクの分散が図れます。
「金」へ投資するデメリットは?
金は守りの資産とも言われます。預貯金や株式と異なり利息や配当は存在しませんし、株式等と比べ価格変動が激しくないとされています。そのため、短期間での売買で利益を狙うのは難しいと言えます。
また、冒頭お話したように米ドルベースでの取引となるため為替リスクも存在します。一般的に株式や投資信託等と比べた場合、購入手数料も高く設定されているケースが多いため、為替リスクと手数料双方に気を配る必要があると言えます。
その他のデメリットとして現物で保有した場合は盗難のリスクがあります。
「金」への投資はお勧めできるのか?
金への投資は将来の価値の保全やリスクヘッジの手段として利用できます。一方で、収益性の限定や為替リスク、購入手数料、盗難リスクにも注意が必要です。
今後「金」へ投資すべきか否かですが、長期間で安定した資産形成を行いたいという方であれば積立で金を購入されると良いかもしれません。株式や債券と合わせて購入して行くことで分散投資ともなります。
ちなみに、某ロボアドバイザーのリスク許容度を最大にした場合、全資産の5%超を「金」関連へ振り分けていました。あくまでロボアドバイザーの判断ではありますが、「金」をポートフォリオに組み込むのはアリということになるのではないでしょうか。
※ご自身で投資を行う場合は各種説明書や目論見書をよくお読みいただきご判断ください。
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